社内のDX推進を任された担当者が最初につまずくのは、技術やツールの知識不足ではなく、「何から手をつけるか」が決まらないことです。経営層からは「DXを進めてほしい」と言われるものの、具体的な課題や目標は示されていない。この状態でツールの比較から始めると、導入自体が目的になり、現場では使われないまま終わることがあります。最初の1か月は、ツールを選ぶ前に、現場の困りごとを集めて優先順位を付けることに使うのが現実的です。この記事では、DX推進を任された担当者が最初にやることを整理します。

システム開発

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なぜDX推進担当は最初に迷いやすいのか?

理由は大きく3つあります。

  • 目的が「DXを進める」という抽象的な指示になっている:何をどこまで変えれば成果なのかが決まっておらず、担当者が自分で目標を定める必要があります。
  • 他業務との兼任で、時間が十分に取れない:DX推進が専任ではなく、通常業務と並行して進めることが多く、後回しになりがちです。
  • 現場との接点が少なく、困りごとが見えていない:担当者自身が現場の業務を細かく把握していないと、何が課題なのかを判断できません。

ツール選びから始めるとどうなるか?

導入すること自体が目的になり、現場の実際の困りごとと合わないシステムを選んでしまうことがあります。導入後に使われず、費用だけがかかる状態になると、次のDX推進の提案も通りにくくなります。担当者が孤立し、「言い出した人が全部やる」状況になることも少なくありません。

自社の場合に当てはめて整理したい方は、システム開発について相談する →

最初の1か月で何をすればいいのか?

成果を急ぐのではなく、まず現場の実態を集めることが出発点です。

現場の困りごとを、部署ごとに10件ずつ集める

各部署の担当者に短時間のヒアリングを行い、「同じ作業を何度もしている」「探すのに時間がかかる」といった困りごとを集めます。

困りごとを「頻度」と「手間」で並べる

集めた困りごとを、発生頻度と1回あたりの手間で整理し、効果が大きそうなものから優先順位を付けます。

最初に取り組む課題を1つだけ選び、小さく始める

優先度の高い課題を1つに絞り、対象範囲を小さくして試すことで、現場の理解と協力を得やすくなります。

ツール選びから始める進め方と、困りごとの棚卸しから始める進め方、何が違う?

観点ツール選びから始める困りごとの棚卸しから始める
出発点ツールの機能・価格現場の実際の困りごと
現場の受け止め方押し付けられたと感じやすい自分たちの課題として協力しやすい
失敗時の影響導入費用が無駄になりやすい小さく試すため損失が小さい

最初の1か月で外せないポイントは?

  1. 経営層に、成果の目安を最初に確認しておく:何ができれば成功と見なすのかを事前にすり合わせておくことで、後から評価がぶれにくくなります。
  2. 現場の責任者に、ヒアリングの目的を先に説明する:現場の時間をもらうことになるため、自分たちの仕事が楽になるための取り組みであることを伝えます。
  3. 一人で抱え込まず、相談できる相手を早めに見つける:社内に相談相手がいない場合は、外部の専門家に壁打ちしてもらうことも選択肢になります。

よくある質問

Q. DXの目標が経営層から示されていない場合はどうすればいいですか?
A. 現場の困りごとを集めた上で、「これを解決すると、これだけ時間が減る」という形で目標の案を提示し、経営層とすり合わせる進め方が現実的です。

Q. 現場がヒアリングに協力してくれません。
A. 忙しさや、自分たちの仕事が変えられることへの不安が背景にあることが多くあります。目的と得られる効果を丁寧に説明し、短時間から始めることをおすすめします。

Q. 専任でなく兼任の場合、どこまで進められますか?
A. 全体を一度に進める必要はありません。最初に取り組む課題を1つに絞り、小さく成果を出すことから始めれば、兼任でも進められます。

Q. まずは何から始めればいいですか?
A. 身近な部署の担当者1名に、「今の仕事で手間だと感じていること」を聞き、3つ書き出してもらうところから始めてください。

CONSULTATION

何から始めるか、一緒に整理します。

仕様書は不要です。集めた困りごとのメモだけでも、相談を始められます。

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