社内向けプロジェクト管理ツールを外部メンバーに使わせると起きること
プロジェクト管理ツールを社内チームで使い始めて、便利だと感じた。だから外部のパートナーにも同じツールを使ってもらおうとした。しかし、招待しようとしたら追加費用が発生すると表示された。あるいは、招待できたものの、外部メンバーが「何をどこで見ればいいかわからない」と言い、結局チャットで説明することになった。このパターンは、多くの会社が経験しています。
社内専用に設計されたツールと、外部メンバーとの協業を前提に設計されたツールは、見た目が似ていても設計の思想が違います。何が違うのかを理解しておくことが、ツール選びの出発点になります。
社内専用ツールの前提
社内向けのプロジェクト管理ツールは、同じ組織に属するメンバーが使うことを前提に設計されています。共通の権限体系、共通の情報へのアクセス、共通の業務フローが前提にある。そのため、組織外の人間が特定のタスクだけを見る、という設計が後回しになりやすい構造です。
ゲストユーザーの扱いが代表的な違いです。社内ツールでは、ゲストに細かい権限を設定する機能が限られていたり、ゲスト1人あたりに料金が発生する設計になっていたりします。社員なら1人増えても同じ費用感ですが、外注先を5人10人と増やすと、費用が予想外に積み上がります。
外部メンバーとの協業で問題になりやすい点
最初に問題になるのは、外部メンバーがツールに慣れるまでの負担です。社内メンバーなら、研修時間をとって覚えてもらうことができます。しかし外注先は、ツールの使い方を学ぶために時間を割く義務がありません。
次に、情報の見せ方の問題があります。社内ツールには全プロジェクト・全メンバーの情報が集約されています。外部メンバーに招待したとき、見せるべきでない情報まで見えてしまうリスクや、逆に必要な情報を探し出すのが難しくなる問題が起きやすい。
また、外部メンバーがスマートフォンで使うことを想定していない設計のツールも多く、移動中や外出先でタスクを確認できないことが返答の遅れにつながります。
外部メンバーが入るプロジェクト向けツールの条件
外部メンバーとの協業を前提としたツールを選ぶ際に確認すべき点が3つあります。
1つ目は、ゲスト招待が無料または低コストでできるかどうかです。外部メンバーの人数が増えるたびに費用が膨らむ設計では、案件の増加に合わせてコストが線形に増えます。ゲスト無制限を基本方針としているツールを選ぶことが、長期的な運用を安定させます。
2つ目は、外部メンバーが見るべき情報だけにアクセスできる設計になっているかです。プロジェクトや案件ごとにアクセス範囲を限定できると、セキュリティの懸念が減り、外部メンバーも自分に関係ある情報だけを見ればよくなります。
3つ目は、外部メンバーがアカウント登録後すぐにタスクを確認できるシンプルさです。操作の説明が必要なツールは、外注先が多くなるほど立ち上げの手間が積み重なります。
使い分けよりも統合を選ぶ
社内プロジェクト管理と外注管理を別のツールで運用する方法もありますが、情報が分散すると管理の手間が2重になります。1つのツールで社内メンバーと外部パートナーの両方を管理できる設計を選ぶことで、プロジェクト全体の状況を1か所で把握できます。
外部メンバーが入るプロジェクトが定常的に発生しているなら、ツール選定の段階でその前提を設計に含めることが、後の運用コストを左右します。
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