毎回ゼロから作る営業資料・提案書——この作業をAIで高速化する方法を解説する。「AIに全部書かせる」ではなく「業界・規模・課題に合わせたカスタマイズを速くする」アプローチが実用的だ。
営業資料作成でAIが効果を発揮する3つの場面
- 初回提案資料のたたき台作成:業種・規模・課題感の情報をAIに渡して、構成案とキーメッセージの下書きを生成させる。ゼロから考える時間が大幅に短縮される
- 顧客情報のリサーチと要約:商談前の企業調査(事業内容・最近のトピック・業界動向)をAIで収集・要約させることで、担当者の準備時間を削減できる
- 過去事例の類似ケース検索:過去の商談記録・事例資料をAIが参照し、「今回の顧客に近い過去の成功事例」を自動でピックアップする
AIに渡すべき情報と渡してはいけない情報
AIに渡すと効果的な情報:顧客の業種・規模・課題感・商談での発言内容(個人情報・機密情報を除く)、自社のサービス特徴・強み・事例の概要。AIに渡してはいけない情報:顧客の個人情報・未公開の財務情報・契約金額・競合に関する内部情報。社内ガイドラインに入力禁止情報を定義してから運用を開始することを推奨する。
提案書の品質を上げるプロンプトの書き方
「提案書を書いて」では良い結果が出にくい。「製造業、従業員50名、経理担当2名、月次決算に3日かかっている企業向けに、経理業務の効率化を提案する1ページの構成案を作って。構成は課題→解決策→導入後の状態→費用感の4段落で」のように、読者・目的・フォーマットを具体的に指定することで品質が上がる。
オルアナの視点——AIは資料の「形」を作る。中身は人間が入れる
私たちが提案する時、AIで資料の骨格を作ることはある。しかし「なぜこの顧客にこの提案をするのか」「この課題の本質は何か」「この解決策を選んだ理由」は、15年の経験と商談中の直感から来る。AIはその答えを出せない。AIが作れるのは形であり、中身を入れるのは人間の仕事だ。
よくある質問
Q. AIで作った提案書は顧客に伝わりますか?
AIで作ったたたき台をそのまま使うと、一般的すぎる提案になりやすいです。顧客固有の課題・業界の文脈・商談中で聞いた生の声を加筆することで、顧客に「うちのことを理解している」と感じてもらえる提案になります。
Q. 競合他社もAIで提案書を作るなら差別化できなくなりませんか?
AIを使うこと自体は差別化にならないというのは正しいです。差別化は「AIに渡せる質の高い情報(顧客の課題理解・自社の事例・独自の視点)」を持っているかどうかにかかっています。情報の質が提案の質を決めます。
Q. 提案書作成以外で営業活動にAIを使えることはありますか?
あります。メールの返信文作成、商談後の議事録整理、フォローアップ連絡のタイミング管理、顧客ニーズのパターン分析など、営業の周辺業務全般に活用できます。
読んで気になることがあれば、まず話だけでも。
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