外注先の進捗管理を、チャットだけで回せていた時期があります。でもそれは、外注先が2〜3社だったからでした。5社を超えたとき、私のチャット画面は静かに、そして確実に破綻しました。
外注先が5社を超えたとき、何が起きたか
ある月曜日の朝、私はSlackとChatworkを交互に開きながら、「あの件、どうなってたっけ」と呟いていました。先週依頼したはずのバナー制作の返信が、どこかに埋まっている。スクロールしても、スクロールしても、別の会話に混ざって見当たらない。
結局、同じ内容をもう一度送りました。「先日お願いしていた件ですが、進捗はいかがでしょうか」。相手からは「あ、すみません、少し遅れています」と返ってきました。遅れていることより、自分が把握できていなかったことのほうが、じわじわとダメージになりました。
外注先が増えるほど、チャットのチャンネル数も増えます。ライター、デザイナー、エンジニア、動画編集、翻訳——それぞれ別のツールを使っていることもある。私はそのすべてを、「チャットを見る」という行動だけで管理しようとしていました。
具体的な痛み:催促が増え、依頼が埋もれる
チャット管理が崩れはじめると、決まって同じ症状が出てきます。
まず、催促の連絡が増えます。締め切りが近づいても音沙汰がないとき、こちらから「どうなっていますか」と送る。相手も悪意があるわけではなく、単純に忘れていたり、優先順位が下がっていたりするだけです。でも、催促するたびに少しずつ、関係がぎこちなくなる気がしていました。
次に、依頼が埋もれます。チャットは時系列で流れるので、2週間前に送ったメッセージを探すのは、砂浜で特定の貝を探すようなものです。「あの件、頼んだっけ?」「返信した? してない?」という状態が日常になってくると、自分の記憶よりチャットの履歴を信頼しなければならなくなり、それ自体がストレスになります。
そして、全体が見えなくなります。今、誰が何をやっていて、どこまで進んでいるのか。それを把握するためには、すべてのチャットを読み返す必要がある。外注先が5社いれば、5つのチャットを毎日巡回しなければならない。それは管理ではなく、見回りです。
チャット管理の構造的な限界
チャットが進捗管理に向いていない理由は、ツールの問題というよりも、構造の問題です。
チャットは「会話」のために設計されています。リアルタイムのやりとり、素早い確認、軽いコミュニケーション——そういう用途では優れています。でも、タスクの進捗を追跡するためには、「状態」を持たせる必要があります。「依頼中」「進行中」「完了」という状態が、チャットには存在しません。
会話は流れます。昨日の重要な依頼が、今日の雑談の下に沈みます。文脈が切れます。「先日の件」という書き方では、どの件なのかを双方が思い出す作業が毎回発生します。全体が見えません。チャットを開いても、今の進捗一覧は表示されない。見えるのは「最後のメッセージ」だけです。
これは、チャットツールが悪いのではありません。チャットをタスク管理に使おうとしていた、私の使い方の問題でした。
試みたこと、続かなかった理由
限界を感じてからも、しばらくはチャットの中でなんとかしようとしていました。
最初に試したのは、ルール化です。「件名を必ず書く」「締め切りを明記する」「完了したら絵文字でリアクションする」。最初の1週間は守られましたが、外注先のひとりが忘れた瞬間から崩れました。ルールは、全員が守って初めて機能します。
次に、スプレッドシートを作りました。外注先ごとに行を作り、依頼内容、締め切り、ステータスを記入するシートです。最初は丁寧に更新していましたが、2週間後には自分が更新を忘れていました。チャットとスプレッドシートを二重に管理する手間が、続かなかった理由です。情報が2か所にあると、どちらが正しいのかわからなくなる。
どちらの試みも、「チャットを補完する」という発想から出ていませんでした。チャットをメインに置いたまま、周辺を工夫しようとしていた。そこに限界がありました。
「タスク管理を分離する」という発想の転換
転換点は、「会話とタスクを分ける」という考え方に出会ったときです。
会話は会話のツールでやればいい。でも、進捗を管理するのは、タスク管理のツールでやる。この2つを混ぜていたことが、そもそもの問題でした。
タスク管理ツールには「状態」があります。依頼したタスクが「進行中」なのか「完了」なのか、一覧で見ることができます。締め切りも、担当者も、添付ファイルも、すべてタスクに紐づいている。チャットのように流れません。
ただ、外注先との関係でツールを分けると、今度は「相手がそのツールを使ってくれるか」という問題が出てきます。自社のプロジェクト管理ツールに外注先を招待するのは、ハードルがある場合もある。そこで見つけたのが、Paqutでした。
Paqutを使い始めてからの変化
Paqutは、タスクの中でコミュニケーションができるツールです。依頼したタスクに対して、外注先がコメントを返す。進捗の報告もタスクの中で行われる。チャットのように別の場所に散らばらず、すべての会話がタスクに紐づいた状態で残ります。
使い始めてまず変わったのは、催促が消えたことです。タスクに締め切りが設定されているので、状況がひと目でわかる。進んでいないタスクは見た瞬間にわかるし、外注先側も「このタスクはまだ対応していない」と自分で気づきやすい。催促は、「状態が見えないから」発生していたのだと気づきました。
次に、文脈が切れなくなりました。「先日の件」という曖昧な参照が消えて、「このタスクの件」という具体的なやりとりになる。半年後に見返しても、何を依頼していて、どんなやりとりがあったかがタスクの中に全部残っています。
そして、全体が見えるようになりました。外注先が何社いても、ダッシュボードを開けば今どのタスクが動いていて、どれが止まっているかがわかる。見回りをしなくてよくなりました。
よくある質問
Q. 外注先がツールに慣れていない場合はどうすればいいですか?
Paqutはシンプルな設計なので、初めて使う方でも短時間で操作に慣れることができます。まずは1社、1タスクから始めてみて、使い方に慣れてもらうところからスタートするのがおすすめです。チャットとの併用期間を設けながら、徐々に移行していくやり方が現実的です。
Q. スプレッドシートでの管理と何が違うのですか?
スプレッドシートは「記録」には向いていますが、「コミュニケーション」には向いていません。進捗の更新を誰かが手動で行い続ける必要があり、チャットとの二重管理が発生します。Paqutはタスクとコミュニケーションが一体になっているため、更新し忘れが起きにくく、情報が一か所に集まります。
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