「今月の着地はいくらか」「半年後の資金はもつのか」──こうした問いに、月末を待たずに数字で答えられる会社は多くない。本記事では、営業の商談確度から月次の着地予測を瞬時に出すシステムの仕組みと、現場の数字から段階的に構築する進め方を、オルアナの自社事例を交えて解説する。
着地予測を瞬時に出すとは、どういうことか
結論からいえば、「営業がCRMに商談確度を入力した瞬間、月次の着地予測がリアルタイムで再計算され、誰でもダッシュボードで確認できる状態」を指す。月末締めや経理の集計を待たない。
これが実現すると、経営判断のサイクルが根本から変わる:
- 月次会議で着地を共有する → リアルタイムで全員が見ている
- 「先月はこうだった」 → 「来月はこうなりそう」
- 判断のタイミングが月初・月末に偏る → 商談動向に応じてその都度
営業の商談データから、月次着地はどう導かれるか
結論:商談には「確度」「金額」「想定受注時期」「想定入金時期」の4つの情報が紐づく。これを確率的に積み上げることで、月次の着地予測が成立する。
具体的な計算ロジック:
- 確度80%の商談A(金額100万円・来月入金)→ 期待値80万円を来月計上
- 確度50%の商談B(金額200万円・再来月入金)→ 期待値100万円を再来月計上
- 確度20%の商談C(金額500万円・3ヶ月後入金)→ 期待値100万円を3ヶ月後計上
これを全商談で積み上げると、月次の入金期待値が確率的に見える。さらに「最悪シナリオ(確度80%以上のみ)」「標準シナリオ」「最良シナリオ(確度20%以上含む)」の3パターンを並べると、経営判断の幅が一気に広がる。
「勘で経営」と「数字で経営」を分けるもの
勘の経営と数字の経営を分けるのは、データの有無ではない。データを「経営判断のタイミングで」「正しい粒度で」「全員が見られる形で」提示できるかどうかだ。
勘の経営の典型パターン:
- 営業の感覚で「今月はいけそう」と判断する
- 月末締めの数字を見て初めて「足りなかった」と気づく
- 経営層と現場で見ている数字が違う
数字の経営に移るために必要なのは、「営業の確度入力」と「即座の再計算ロジック」と「ダッシュボード共有」の3つだけ。技術的に難しい話ではない。
システム化のステップ|現場の数字から始める
結論:着地予測システムは、現場の数字から逆算して設計する。経営層の理想形から作り始めると、現場が入力しないシステムが生まれる。
現実的な構築ステップ:
- ステップ1:営業が「実際に使っているExcelやCRM」を把握する
- ステップ2:確度の段階を「営業の言葉」で定義する(例:提案・見積・内示・受注)
- ステップ3:確度ごとの掛け率を、過去データから割り出す
- ステップ4:会計ソフトの固定費・経費データと突合する仕組みを設計
- ステップ5:ダッシュボードを「経営層・営業・経理が同じ画面で見られる」形に
特に重要なのが、確度の定義を営業の言葉に合わせること。経理側の理屈で確度区分を作ると、現場の入力が形骸化する。
自社事例|オルアナはどう作ったか
オルアナは自社で同じ仕組みを構築している。経理コンサルの観点で「経営に効く粒度」を決め、モダン開発で「現場が入力したくなる」UIに落とし込んだ。
設計上のポイント:
- 営業のCRM入力1分以内で完結する設計
- 確度4段階(提案・見積・内示・受注)で迷わせない
- 確度を動かすと、ダッシュボード側で即座に着地予測が更新
- 経費・固定費の月次データを別ソースから自動取り込み
結果として、「この確度の商談まで成約すれば、◯ヶ月後はこうなる」が瞬時に出るよう
その手作業、あなたのせいじゃない。
経理のムダ時間を30秒で診断する →になった。経営会議の議題が「過去の振り返り」から「次の打ち手」に変わった。
まとめ:着地予測は「経営のサイクル」を変える
着地予測を瞬時に出す仕組みは、技術的に特別なものではない。商談確度・受注時期・入金時期のデータを、確率的に積み上げる設計があれば実現できる。重要なのは、現場の数字から逆算し、営業が入力したくなるUIに落とし込むこと。これにより、経営は「月末を待つ」から「リアルタイムで判断する」に変わる。
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よくある質問
Q. 営業が確度を入力してくれるか心配です
入力が形骸化する原因は、設計の問題が大半です。確度区分を営業の言葉に合わせ、入力に1分以上かけさせない設計にすれば、定着率は大きく改善します。「営業に入力を強制する」のではなく「営業が入力したくなる」UIを設計するのが定石です。
Q. 既存のCRMやSFAを使ったまま構築できますか?
はい、可能です。既存CRMのデータをAPIまたはCSVで取り込み、その上に着地予測ロジックを乗せる構成が一般的です。既存業務への影響を最小限に抑えて設計します。
Q. 着地予測の精度はどの程度になりますか?
過去の確度別成約率データを活用することで、3〜6ヶ月後の月次着地で誤差5〜15%程度に収まるケースが多いです。重要なのは「最悪・標準・最良」の3シナリオで幅を見せることで、これにより経営判断の精度が大きく向上します。
Q. 構築期間と費用の目安は?
業務の複雑さによりますが、典型的な構成では1〜2ヶ月で本稼働、初期費用は中小企業向けに抑えた価格帯でご提示できます。まずは無料相談で要件をお伺いし、概算をご提示します。
無料相談のご案内
「うちの商談データから着地予測は出せるのか」「営業・経理・経営層が同じ画面で見られる仕組みを作りたい」など、着地予測システムの導入に関するご相談を承っています。30分のオンライン無料相談で、貴社の状況をお聞きしたうえで具体的にお話しできます。
毎月2社限定の受付となっておりますので、お早めにご相談ください。
その手作業、あなたのせいじゃない。
経理にエクセルが残っているのは、これまで「高額な開発か、我慢」しか選択肢がなかったから。月次に1週間かけているなら、年間で何十日も集計に溶けている。それは、変えられる。しかも、効くと感じてから契約でいい。リスクはこっちが持つ。
売り込みはしません。何から変えられるかが、その場で見えます。